分譲マンションの管理費の相場はどれくらい?修繕積立金との違いは?

公開日:2022/05/15   最終更新日:2022/05/30


三重県で分譲マンションの購入を考えている方のなかには、管理費が妥当な金額かどうか分からないと悩んでいる方もいるかもしれません。分譲マンションの管理費と修繕積立金との違いや、管理費の相場価格などを詳しくご紹介します。三重県で分譲マンションの購入を考えている方は、ぜひ考え方のヒントにしてみてください。

管理費と修繕積立金の違い

分譲マンションを購入する際には、はじめて耳にする単語も多いものですが、お金に関わる言葉も多く、正確に理解しておきたいところです。初期費用の諸費用や、毎月の維持費に登場する「管理費」と「修繕積立金」の違いをご存じでしょうか?違いを整理してみましょう。

■管理費とは

管理費とは、マンションの共有部分を掃除してきれいな状態をキープしたり、日常的に発生する補修や修繕を行なったりするための費用です。管理人や清掃業者へ支払う人件費がその大部分を占めますが、管理費のなかには、共有スペースの照明器具代や共有スペースの水道光熱費、防犯カメラやAEDなどのレンタル費用、管理組合の運営費なども含まれています。

■修繕積立金とは

修繕積立金とは、将来必要になってくるマンションの大規模な修繕を想定して積み立てておく費用です。日常的に発生する補修や修繕ではなく、マンションの外壁やエントランス、階段、廊下などの共有スペースの経年劣化を修繕するときに使います。マンションの大規模修繕は、一定年数が経過すると行われます。長期修繕計画で1215年周期を想定しているケースが一般的です。外壁塗装工事や防水工事、耐震工事、バリアフリー化など、市場に合わせてマンションの資産価値を向上するためにも使います。

分譲マンションの管理費の相場

分譲マンションの共有スペースの日常的な衛生面や暮らしやすさは、管理費によって支えられています。分譲マンションの管理費の相場価格はいくらくらいなのでしょうか。管理費についての基礎知識をまとめました。

■管理費の相場は月15,000

分譲マンションの管理費は、月々1万5,000円~2万円前後が一般的です。管理費は通常、専有面積×1㎡当たりの管理費で算出されるため、分譲マンションで隣同士契約したとしても、それぞれの専有面積が違えば、管理費が異なることが多いでしょう。

■期待するサービスとのバランスを考える

月々の支払いを考えると、管理費は少しでも安い方がよいのでは?と考える方もいるかもしれません。しかし、管理費はそのマンションでの暮らしの快適性や安全性、衛生面などに関わる費用であるため、管理費が安すぎる場合は、生活に関するサービスが充分に受けられない可能性があります。

マンションに期待するサービスは、日常的な清掃から、24時間常駐の管理人の有無や住人専用のフィットネスジムの併設まで、個人の生活スタイルや価値観によってさまざまです。分譲マンションの管理費は、その場所での暮らしやすさに関わるため、どのようなサービスを受けたいかによって、管理費を高い(安い)または妥当と感じるかが変わります。

■大規模マンションのほうがお得感がある?

分譲マンションごとに管理費は異なりますが、戸数の少ないマンションと戸数の多いマンションが仮に同じサービスを受けた場合、管理費は戸数で割り振るのが一般的なため、戸数が多い大規模マンションのほうが割安感はあるといえます。

大規模マンションのほうが割安感はあるといっても、階数が20階以上ある、俗にいうタワーマンションの管理費は、一般的なマンションの管理費よりも、高くなる傾向には注意が必要です。タワーマンションは、24時間のセキュリティや屋上ラウンジ、屋内の居住者用フィットネスやプールなどを併設しているケースが多く、管理費の負担が大きくなってしまうことがあります。

ランニングコストを計算して購入しよう

分譲マンションの購入というと、住宅ローンの返済額にばかり目が行ってしまいがちですが、ローンの返済額だけを考えていては、マンション購入後に「こんなはずじゃなかった」という思いをする可能性があります。分譲マンションを購入する際には、住宅ローンの返済額だけでなく、全体的なランニングコストを計算することが必要です。

■マンションの維持費に注意

分譲マンションの購入後も、安心して支払いをしていくためには、ランニングコスト=維持費も資金計画に入れておくことが大切です。分譲マンションのランニングコストは、管理費と修繕積立金に固定資産税を加えたものを基本に、火災保険料や駐車場代や駐輪代そのほか居住地が制定している税金(都市計画税)などが含まれることもあります。

賃貸住宅の場合、管理費は家賃の510%程度であるのが一般的ですが、一般的な規模の分譲マンションの場合でも、管理費と修繕積立金を合わせると、月のローン返済額にプラス23万円程度が必要になります。これらは住み続ける限り必要になる費用なので、忘れずにチェックしておくことをおすすめします。

■将来に備える必要も

管理費や修繕積立金は、将来値下がりまたは値上がりがまったくないとは言い切れません。とくに修繕積立金は、経年劣化する建物を修繕するために、段階的に積立金額を増やす「段階増額積立方式」としているマンションも多く、将来的に値上がりする可能性があります。

管理費は修繕積立金ほど値上がりの可能性が高いとはいえませんが、最低賃金の上昇による人件費の高騰や消費税の増額など社会情勢によって、値上がる可能性はあります。ランニングコストを考えるときは、購入当時だけでなく将来の可能性を考えて、資金計画には少し余裕がある方が安心です。

 

管理費と修繕積立金は、似ているイメージを持っている方もいるかもしれませんが、使う目的が異なるため、原則として別のものとして捉えられています。マンション購入の本体費用から比べると金額が小さく思われがちですが、ランニングコストとして住み続ける限り発生する費用であるため、総額にすると大きな金額になる点に注意しましょう。分譲マンションを購入する時は、不明な点はあやふやなままにせず、正しい知識で資金計画を立てることをおすすめします。

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