角住戸は本当に住みやすい?角住戸のメリット・デメリットとは
窓が多く、風の通りもよいため人気の高い角部屋(角住戸)。他の部屋にくらべて、光もたくさん入ってくるため、室内が明るく爽やかに暮らすことができそう、と思っている方も多いと思います。もちろん、そういったメリットはあるのですが、一方で角部屋ならではのデメリットもあります。ここでは、角部屋のメリット・デメリットをお伝えします。
角住戸のメリット
角部屋にはご存じのとおり、たくさんのメリットがあります。ここでは、6つのメリットについてご紹介いたします。
まず1つ目は「窓が多いため、採光、風通りがよいこと」です。通常マンションの部屋は窓が壁の一面にしかついていないため、光や風があまり入ってきません。ですが角部屋であれば、窓が壁二面についているため、光を多く取り入れることができ、風通しもよいです。まずこの「窓が多い」ということが角部屋の1番目のメリットとして挙げられます。
次のメリットは「玄関前の人の行き来が少ないこと」です。近年、新型コロナウイルスの影響もあり宅配や通販を頼む人が増えました。それに応じて、マンションの玄関前の人の往来も増えています。ですが、角部屋は基本的に廊下の突き当たりにあるので、玄関の前を多くの人が行ったり来たりすることはありません。それゆえ、玄関前の人の気配にわずらわされることも少ないでしょうし、玄関前に人が来たときは「だれだろう?」とちゃんと注意することができ、防犯意識の観点からもメリットがあるといえるでしょう。
3つ目のメリットは「他の部屋より部屋が広いことがある」という点です。絶対にそうというわけではないのですが、間取りや設計によっては、他の部屋よりも床面積が広いことがあります。
4つ目は「騒音トラブルに巻き込まれにくい」ということです。角部屋は他の部屋と違い、片側にしか住人がいません。なので、他人の生活音も片側からしか聞こえてきません。このメリットがあることで「隣の住人の生活音がうるさくて困る」という問題が起こる可能性を減らすことができます。
そして5つ目のメリットは「角部屋を購入する場合、売るときに高く売れる」ということです。角部屋はみなさんのイメージにもあるとおり、人気のある物件です。また、マーケティング的な観点から見ても、数が少なくメリットを多く持つ角部屋は市場で有利に売買できます。つまり、資産価値が高いということです。その特徴から、売るだけでなく「人に貸したい」という場合にも借り手が現れやすいでしょう。
最後にご紹介するメリットは「2つあるバルコニーの用途が使い分けられる」という点です。窓が一面にしかない他の部屋と違い、角部屋は窓が二面にある、つまりバルコニーも2つある場合があります。その場合、たとえば1つのバルコニーは洗濯物を干す用に、もう1つのバルコニーは趣味のガーデニングをする用に、など用途を使い分けることができます。
角住戸のデメリット
一方で、角部屋を借りる、買うことにはデメリットも存在します。ここでは、4つのデメリットについて解説します。
まず1つ目のデメリットは「外からの音が入ってきやすい」ということです。窓が二面にあるということはつまり、それだけ外からの音が入ってきやすいということでもあります。とくに1、2階などの低層階であれば、部屋の前を通る車や人の話し声などが聞こえてきてしまうでしょう。また、窓の位置によっては人の視線が気になる場合もあるかもしれません。
2つ目のデメリットは「部屋が暑くなりやすい、寒くなりやすい」という点です。エアコンをかけた際、部屋から暖かさや涼しさが逃げていってしまうのは、多くが窓からです。角部屋は窓が二面にあるため、窓が一面にしかない部屋に比べて断熱性能がかなり落ちてしまいます。なので、夏場や冬場には外の気温の影響を強く受けてしまい、結果として電気代が高くなる、といったことにもつながる可能性があります。
デメリットの3つ目は「家具の置き方がむずかしくなりがち」なことです。角部屋に家具を置くとき「せっかくの窓を家具でふさいでしまうのはもったいない」と思う方が大半だと思います。ですがそうなると、大きい家具をおける場所が限られてしまいます。なので、角部屋で家具の配置を考えるのは、他の部屋にくらべむずかしくなりがちです。
最後は「他の部屋にくらべ維持費が高くなる場合がある」という点です。マンションの中で数が少なく広いこともある角部屋。他の部屋より人気があることもあって、修繕積立金や管理費が高く設定されていることもあります。角部屋は、以上のような点がデメリットとして挙げられるでしょう。
角住戸を選ぶときに気を付けたいポイントとは
角部屋の最大のメリットは、室内の明るさや開放感、二面の窓から見える景色です。これらのメリットを重視する方であれば角部屋はおすすめといえるでしょう。新型コロナウイルスの影響で外に出る機会が減り、自宅で過ごす時間が増えた昨今では「家の時間を快適に過ごしたい」「バルコニーを使い分けたい」「開放的なリビングがほしい」などの思いを持つ方に、角部屋はとくにおすすめといえます。
一方で、デメリットでも言及しましたが、「外からの音がどれくらい入ってくるか」「夏、冬の暑さ寒さは大丈夫か」「置きたい家具の配置は大丈夫か」「修繕費、管理費などは他の部屋とどれくらい違うか」といったポイントには注意が必要です。
角部屋の賃貸、購入を検討されているのであれば、以上のようなポイントを押さえたうえで、ぜひ考えてみてください。
まとめ
ここまで、住居としての角部屋について「角住戸のメリット」「角住戸のデメリット」「角住戸を選ぶときに気を付けたいポイントとは」といった観点から解説いたしました。家で過ごす時間が増えた、という方も多い昨今、角部屋の人気はこれまで以上に高まっているといえます。「角部屋で快適な生活をしたい!」という方はぜひ、メリット・デメリットを踏まえた上で、賃貸・購入を検討されてみてはいかがでしょうか。