分譲マンションの最上階を選ぶメリット・デメリットとは
分譲マンションを購入する際、何階の部屋を選ぶべきか悩んでしまいますよね。最上階は分譲マンション内でももっとも価格の高い部屋であり、低層階にはないメリットも多いですが、高層階ならではのデメリットも存在します。今回は、分譲マンションの最上階を選ぶメリット・デメリットについて詳しく解説します!
最上階の部屋が高い理由
同じ分譲マンション内で同じ広さ・間取りの部屋であっても、何階の部屋であるかによって金額が違うのはよくあるケースです。一般的に分譲マンションの部屋の価格が高くなる要因は、部屋の広さが広いこと、住戸位置が高いことです。多くの分譲マンションでは、低層階ほど価格が安く、最上階がもっとも高額な金額設定となっています。
このような価格設定を行う意図として、価格によって購入を検討している人の考え方・ニーズを分散させたいという点が挙げられます。同じ価格であっても低層階がよいという人ももちろんいますが、多くの人は同じ価格で購入できるのであれば、美しい景色が楽しめる高層階を購入したいと考えるでしょう。そのため、需要の高い高層階は金額も高く、低層階になるほど安くしているのです。
最上階の部屋を選ぶメリット
分譲マンションの最上階の部屋を選ぶメリットを4つご紹介します。
■希少価値が高くステータスになる
最上階の部屋を購入できる=ある程度収入を確保できているということの証明にもつながり、最上階ならではの特別感や優越感を感じられます。また、高層階であるほど資産価値が高くなるというわけではないものの、将来的な売却の際にも早期売却ができる可能性も高くなります。
■開放感が感じられる
最上階は周りの住宅の影響を受けにくく、風通し・日当たりのよさや美しい景色を楽しむことができます。周辺環境にもよるため一概にはいえませんが、同じ分譲マンション内の低層階の部屋と比較すれば、どの点においても優れているといえるでしょう。
注意点として、タワーマンションなどでは窓が開閉できないタイプのFIX窓が採用されていることが多いです。FIX窓の場合は風通しのよさを感じることができないため、窓を開けて開放感を楽しみたい!という場合には、窓の開閉ができるかどうかを確認しておくのがよいでしょう。
■足音などの騒音が気にならない
最上階の部屋は上に部屋がないため、上階の住人の足音や生活音で住み心地の悪さを感じることはありません。ただし、自分の生活音が下階に響くという点ではほかの階の部屋と変わらないため、掃除機や洗濯機などを使用する時間や足音にも配慮が必要となります。
■特別仕様となっているケースも
最上階の部屋に付加価値を付けるため、最上階のみセキュリティが厳重なケースや、部屋の間取りが特別仕様となっていることも多いです。最上階の住人でなければ停止できないエレベーターや、エレベーターホールにさらにセキュリティが付けられている場合もあります。低層階よりもさらにプライバシーが守られ、安心して暮らすことができるでしょう。
最上階の部屋を選ぶデメリット
分譲マンションの最上階の部屋を選ぶデメリットを4つご紹介します。
■同じ間取りであっても金額が高い
最上階に暮らすメリットとしてセキュリティや間取りが特別仕様となっている点を挙げましたが、分譲マンションによってはこのような付加価値がないケースもあります。また、たとえ付加価値が付いていたとしてもその分金額は高くなってしまい「分譲マンションにここまでお金をかけられない」という人も多いでしょう。
■屋根から熱気が伝わりやすいことも
最上階は上階の生活音が気にならないというメリットがありますが、上階がないことで屋根からの熱気が伝わり、夏場は室温が高くなる傾向にあります。また、最上階だけの特別仕様として開口部を広くとっているケースでは、ガラスの性能によっては直射日光が気になってしまうこともあります。
■エントランスからの移動時間が長い
最上階に住んでいると、エントランスからの移動時間が長くなります。エレベーターの数が充分に用意されている場合は問題ありませんが、利用者に対してエレベーターの数が少ないと、どうしてもエレベーターを利用しなければならない最上階の住人は、待ち時間に悩まされることもあるでしょう。
■災害時の不安
分譲マンションの高層階は地震の揺れを大きく感じ、エレベーターが止まってしまうと避難時に階段を利用しなければなりません。最近の分譲マンションは免震構造を採用していることも多く以前よりは揺れを感じにくいですが、やはり低層階と比較すると地震の影響を大きく受けるでしょう。
今回は、分譲マンションで最上階の部屋を購入する際のメリット・デメリットについて解説しました。最上階の部屋は希少性やステータス性を感じられ、セキュリティや間取りも特別仕様となっていることが多い一方で、夏場は室温が高くなり、災害時に階段で避難しなければならない可能性があるなどのデメリットも存在します。最上階の部屋の購入を考えている人は、メリット・デメリットをよく理解して検討してくださいね!